材料設計工学分野の概要
SAXS and WAXD profile during heating amorphous Mg85Y9Zn6 ribbons.(Acta Mater 2020.)
材料設計工学分野では、放射光を利用した材料組織形成やナノ構造の安定性と材料特性との関係を散乱/回折/分光の手法を組み合わせることによって明らかにすることを目標としています。材料の組織や相転移過程を調べるとともに、そのための新たな評価手法の開発に取り組むことも重要なテーマです。
現在、材料としてはマグネシウム、アルミニウム合金などの軽金属合金、金属ガラスなどのアモルファス材料や基板上の薄膜材料など、手法としては共鳴小角散乱法と高角回折、XAFSなどを組み合わせた同時測定法の開発や、TenderX-raysとよばれる1~2keV領域での散乱回折現象を利用した材料評価法の確立を目指しています。
〔テーマと研究スタイル〕
現在の研究テーマはMg基合金、Al合金を中心とする軽量材料の組織形成および制御に関する研究、手法としては波長に依存する散乱・回折現象を利用して新たな材料評価手法を試みることを目指しています。実験は装置を部分的には自作することを学生の課題としています。